サイバー・ゴースト・セキュリティ(2019年)

はるか太古の昔、邪悪な悪魔が偶然にも人間世界へとやってきた。純朴なる罪なき人間たちを悪魔たちは、次々に殺戮し、人間を奴隷のごとく扱った。

しかし、ある時、落ちぶれた人間たちを助けるべく、ネクロマンサー(魔術師)が現れ、邪悪な悪魔たちに対抗した。

それ以降、ネクロマンサーと悪魔の生死をかけた壮絶な戦いが連綿と続き、はたまた、現代まで続いていた。

邪悪な悪魔たちは、現代のハイテク機器をも巧みに使い、危機感の薄れた現代人を次々に襲っていった。

だが、ついにネクロマンサーは、デジタルを駆使する悪魔たちをインターネット上にて、封印することに成功する。――しかし、邪悪な悪魔たちは、封印されたネットをさらに介して、世界中の人類を操ろうとしていた…。

とある平和な表世界に生きるある男。彼は、下水道の仕事をする一般人のごく普通の男ハワード。

彼は、仕事の相棒と架空の幽霊が捕まえられるという怪しげなスマホのARアプリをたまたま遊んでいたところ、何故かそこら中に本物の幽霊の姿が見えるようになってしまう。

そして、突如、町中で狂人化したゾンビ(!?)に襲われてしまう。もうダメだと思ったその次の瞬間!ネクロマンサーの生き残りチームが彼らを助けるのであった。

助けてもらったネクロマンサーは、実はハワードはネクロマンサーの血を引くことを見破る。

彼の両親は、ネクロマンサーだったのだ。」彼が子供の頃、両親は失踪してしまうのだが、それは悪魔たちとの攻防の末に落命していたのだった。

彼は両親の血を引き、驚異的なパワーを持っていたのだった。

さらに彼の母親は悪魔の手に堕ち、クラウド、ネットを介して、世界中の人間たちの魂を吸収しようと目論んでいたのだった。ハワードは、亡霊となった親友と共に、ネクロマンサーと協力して、邪悪な悪魔たちの陰謀を阻止すべく、立ち上がるのであった。

【感想】

子供ウケする感じのストーリーと小道具が満載といったところか。

現代の潮流に合わせたスマホ&3Dプリンタ、クラウド、ネットで個人データ全てをストレージに全書き込みとゴーストバスターズのゴースト退治&捕獲のコンセプトを取り入れている感じだ。

死んでも亡霊として生き残る、3Dプリンタで復活するという超常現象を盛り込めば、何でも不死にできる感は、現代の若者向けの思考をよく踏襲していると思う。

ラスボスがちょっと、デザインがいかにもといった感でいまいち迫力にかけるが、着ぐるみを着るとどうしてももたもたした動きになって、絵コンテよりも迫力が半減するというのはいつものお決まりといったところか。