マヤ文明は、人類滅亡の年月を予言していた。
そんなオカルトめいた迷信を21世紀にもなって、誰も知る者も信じる者もいなかった。
だが、2009年、トップクラスの科学者チームが、地球規模でコア部分が今までにない高温状態に間もなくなることを突き止める。それは、人類の文明を育んできた安定した気候は突如壊滅的な打撃を受けるという恐ろしい予測だった。
人類滅亡に向かって、ついにカウントダウンが開始されたのだ。
来る滅亡の年は、2012年。それまでにできるだけ多くの人々を救済するシステムが世界規模で密かに構築されつつあった。世界各国のリーダーが集い、人類存続に寄与するであろう優秀な人材から資本提供する大富豪が超大災害から命を守り、生存をつなぐ現代の方舟搭乗権利を話し合ったのである。
鳴かず飛ばずの三流小説家ジャクソン・カーティスは、離婚してしがない富豪のロールス・ロイスお抱え運転手をしていた。休日を利用して、離婚後の家族サービスをすることに。かわいい我が子2人とイエローストーンにキャンプへ遊びに行く。だが、偶然、干し上がった湖底に建てられた巨大な軍・政府のリサーチ施設を発見する。
軍隊護衛で極秘裏に進める調査隊の仰々しさに驚くジャクソン。
だが、ふと俺流ラジオ局を解説している変人の放送を聴いて、政府が隠蔽している「世界が滅亡へ向 かっている」という秘密のことを知ってしまう。
ジャクソンは、何かがおかしいと敏感に感じ取っていた。地球が滅亡するかも知れないという一抹の不安を胸に、富豪の子どもたちを自家用ジェット機が待つ空港へと向かう。
出会う眼の前の人たちの言葉を総合的に結びつけていったジャクソンは、今起こる超大災害を予見するのであった。
自分の愛する家族、そして、サバイブする気満々の自分自身の身を守る為、死にものぐるいの生き残り逃避行が敢行されるのであった。
大地が割れ、都市ごと海底へと沈む凄まじい災害光景を前に、彼らは必死で生き残るため、闘うことになる。大地震、大噴火、大津波、無数の噴石など、次々と恐ろしい大災害に遭遇しながら、地球が見せる恐ろしい変貌の光景を壮大なスケールで描く…