40代も過ぎ、中年の冴えない高校教師マーティンとその同僚３人は、ある日、飲み会でノルウェー人哲学者の「血中アルコール濃度を常に一定に保つと仕事や生活の質の効率向上ができ、さらに独創的な想像力と勇気がみなぎる」という理論を提唱しているという話題をする。
ならばと、その仮説を証明するため、彼ら4人は、自ら社会的実験をすることを決める。
いざ、飲酒して授業やコーチ指導をしてみると、これまでルーチンワークの惰性で無味乾燥に行っていたものが、血中アルコール濃度0.05%を保つだけで、不思議に活気に満ちた指導を行うようになった。
険悪ムードだった生徒たちや交流不足の子どもたちとの関係性も徐々に良好になっていった。
4人ともそれぞれ指導的たちばで取り組む授業において、ゆっくりと確実に白黒だった人生が、彩り豊かな時間を自ら描きだし、生活の質が格段にいい方向に向かっていくのであった。
だが、実験は次の段階へと進むことに。血中アルコール濃度を上限なしの状態、1%超えの状態で、指導する方針に変わると、雲行きが怪しくなってくる。足元がふらつき、言動が粗暴となり、暴れるようになる。制御不能な事態となり、実験中止の決断をする4人だったのだが。アルコール依存症への落とし穴が待っていた。
