ニューヨークに暮らすアフリカ系アメリカ人クリスは、将来の成功を夢見る若き写真家。
ある週末、クリスは、彼の恋人・白人のローズと共に彼女の実家へと車で向かっていた。ローズの実家が開くパーティに招待されたのであった。
クリスは、肌の色の違いでローズの家族から好意的に見られないのでないのか?と心の奥底で若干の不安を抱いていた。黒人と白人の不釣り合いなカップルだとクリスの親友から指摘を受けていたからだった。
だが、恋人ローズは、至って、楽観的であった。自分の家族はリベラルで肌の色で人を差別するような人柄ではないと断言していた。ローズの安心しきった顔を見て、クリスの不安も彼女の実家へ向かう道中では、どこかに吹き飛んでいた。
実際にローズ一家のパーティに到着すると、彼女の家族から過剰なまでの歓迎を受けたのであった。
クリスは、恋人ローズにふさわしいパートナーであることの自信を取り戻し、知見の広がるパーティを楽しむ余裕さえ出てきたのであった。
だが、ローズ一家で働く黒人の使用人がいること、彼らが少し雰囲気が陰鬱であることに気づき、無性に不安を掻き立てられる奇妙な違和感を覚えるのであった。
クリスの本能的直感は、果たして無駄な徒労なのであろうか?