
不謹慎な殺戮映画に分類できる作品。
しかし、純粋に映画の中の死闘と割り切って見れば、リアルシューティングゲームのスリリングを満喫できる作品と言える。
死闘をスリリングなゲーム感覚アクションとして楽しむ世界。現実世界では決して、実現することのない不道徳な死闘ゲームを映画という別世界で、リアルに描いてみせた作品として、一見の価値あり。
今の若者は、こんな死と隣合わせのスリリングなシューティング世界をゲーム感覚で楽しむ余裕があるということか。
見方を遠大にして考えてみると、あと半世紀も経てば、人は死という世界から完全に克服する技術を手にするかも知れない。その予見があればこそ、今の若者は、死闘を楽しむゆとりがあるのかとも感じる。
人の死とは何か?
もし、死んだ人間を生き返らせる技術を人類が手に入れたなら、死を恐れることがあるのか?
派手に死んでも、生き返ることができるのなら、果たして、死を深刻なものとして受け止める世界は無く成るのではないのか。
映画というもしもの世界で、試験的にやってみるということを体現したような一作品と言えよう。