RMAN(Recovery Manager)を使用して、バックアップを作成し、それを管理する方法について
■バックアップの分類
RMANがサポートしているバックアップファイルの種類、および、バックアップの対象について
▼バックアップの種類によるタイプ分け
バックアップファイルは2種類ある。
1.イメージコピー
イメージコピーとは、OSレベルでのデータファイル、制御ファイル、アーカイブREDOログファイルなどのコピーである。
イメージコピーは、OSコマンドでも作成可能であるが、RMANを使用して作成すると、イメージコピーの情報がRMANリポジトリに記録されるため、データベスのリストア操作、および、リカバリ時にRMANを使用できるメリットがある。
2.バックアップセット
バックアップセットとは、RMANのBACKUPコマンドによって、作成されるRMAN固有の形式ファイルバックアップである。
バックアップセットには、バックアップピースという物理ファイルが1つ以上含まれており、1つ以上のデータベースファイルのバックアップがRMAN固有のコンパクトな形式で格納されている。
このセットファイルには、データファイル、制御ファイル、アーカイブREDOログファイル、サーバパラメータファイルを含めることができる。
バックアップセット形式でバックアップを取得すると、未使用ブロックが圧縮されるため、データファイルのバックアップに使用される領域を節約することができる。データファイル内のデータ格納に使用されているブロックのみをバックアップセットに含めることができる。
バックアップ対象 | 説明 |
---|---|
データファイルの全体バックアップ | データファイルのすべての使用済ブロックが含まれるバックアップ。イメージコピーまたは、バックアップセットとして格納される。 イメージコピーの場合は、すべてのデータブロックがバックアップされる。バックアプセットの場合は、使用されていないデータファイルノボロックはスキップされる。 |
データファイルの増分バックアップ | 最初にレベル0の増分バックアップ(データファイルの全ての使用済みブロックを含むバックアップ)を取得し、その後は、レベル1の増分バックアップ以降に変更された全てのブロックが含まれる累積増分バックアップか、もしくは、直近のレベル0または、レベル1の増分バックアップ以降に変更されたブロックのみが含まれる差分増分バックアップとなる。 |
全体バックアップ | バックアップ時点のデータベース全体の内容(全てのデータファイル、制御ファイル、アーカイブREDOログファイル、サーバパラメータファイル)が含まれる。バックアップの結果は、イメージコピーまたは、バックアップセットとして格納される。 |