常夏のリゾートビーチにバカンスで訪れた一家。夫婦娘息子の4人家族は、夏休みを利用して、ひと夏の思い出作りをしようとしていた。そこへ高級リゾートの支配人が特別なプライベートビーチにご招待するという。
人里離れた美しいプライベートビーチで喧騒な普通のビーチとは違ったプレミアム感を楽しむことができるという。一家は招待を受けて、楽しみに訪れるとそこには、複数の家族以外は誰もいない専有ビーチが広がっていた。
楽しいひと時を過ごしてまもなくして、母親が忽然と姿を消した愛する息子を探している――「私の息子を見かけませんでしたか?」「ママ、僕はここにいるよ!」
母親は幼い我が息子の姿の面影を残す青年にふと気がつく。初見ではまったく気付かないのも無理はなかった。なんと6歳だった息子は、少し目を離した隙に少年から青年へと急成長を遂げていたのだ。
この人里離れたプライベートビーチで一体何が起こっているのか?
そして、不可解な出来事が立て続けに起こってくる。摩訶不思議な現象に突発な出来事がかさなり徐々に華やかなビーチは騒然としてくる。突如、海岸に打ち上げられた女性の死体、次々に意識を失い短い時間の記憶を失う人々。
砂浜に残された謎のメッセージには一体なにを意味するのか?――不可思議な出来事に直面するバカンス客たちが目撃するのは、驚異の現象であった。彼らは、自らが急速に年老いていく事に気づいていく。。。
果たして、極限状態に追い込まれた彼らの運命は?
175000倍という超高速な時間経過を成す、恐ろしい魔のビーチが露見した時、バカンスは一転して、阿鼻叫喚の地獄と化していくのだった。