既存のデータベースをOracle Database 12c にアップグレードするには、DBUAを使用します。
■DBUAを使用したアップグレード
DBUA(Database Upgrade Assistant)を使用すると、データベースのアップグレードを実行し、新しいリリースのデータベースを構成することができる。
データベースのデータディクショナリは、新しいリリースにアップグレードされます。
DBUAは、対話形式でアップグレードプロセスを実行します。DBUAが表領域およびREDOログなどの構成オプションに対する適切な推奨を提供してくれます。
そのため、データベス管理者は、その推奨値にもとづいて、作業を行うことができる。
DBUAは、アップグレードを行う前に、下記の事前タスクを実行する。
・無効なユーザアカウントまたは、ロールをチェックする。
・無効なデータ型または、オブジェクトをチェックする。
・サポートされていないキャラクタセットをチェックする。
・UNDOセグメント、表領域および空きディスク領域を含む十分なリソースがあるかどうかをチェックする。
・アップグレードに必要な欠落したSQLスクリプトをチェックする。
・Database Vault が有効な場合、Database Vaultを無効にする。
アップグレード前の事前タスクの実行が完了したら、自動的に下記のタスクを実行してデータベースをアップグレードします。
・必要な新規表領域の変更または作成。
・適切なアップグレードスクリプトの起動。
・REDOログのアーカイブ。
・アップグレードフェーズでのアーカイブの無効化(パフォーマンス向上のため)
▼DBUAの起動方法
DBUAは、プロンプトでdbuaと入力して起動します。
アップグレードの実行中は、DBUAにより、各コンポーネントに対するアップグレード処理が表示され、詳細なトレースおよび、ログファイルが書き込まれます。また、アップグレード処理後にログを参照するためのHTMLレポートが作成されます。
DBUAでアップグレードされたデータベース内に新しく作成されたユーザアカウントは、セキュリティ強化のために自動的にロックされます。
DBUAでは、サイレントモードでの動作もサポートされています。サイレントモードでは、ユーザに対する対話形式の画面は、表示されないので、アップグレードを1つのコマンドで実行できます。
・古いバージョンのデータベースは、DBUAを使用して、最新バージョンにアップグレードできる。
・DBUAでは、サイレントモードでの操作もサポートされている。
▼Oracleソフトウェアの削除
Oracleソフトウェアを削除する場合は、削除ツールを使用して、コンピュータから完全にアンインストールすることができます。
削除ツールは、Oracle Database、Oracle Database Clientまたは、Oracle Grid Infrastructureの各インストール・メディアのベース・ディレクトリから、-deinstallおよび-homeオプションを指定して、runInstallerコマンドを実行すると起動することができます。
Oracleホーム・ディレクトリにあるdeinstallを使用できます。