ANON アノン(2018年)

全人類の記憶を記録・検閲する近未来社会を描いた問題作。

個人のプライバシーも匿名性も失われ、犯罪のない世界、嘘偽りのない世界が創出した近未来社会。

「個人の秘密」は、もはや過去の遺物となった。犯罪も詐欺も、嘘偽り全てが消滅した社会は、理想の安全世界と思われていた。だがしかし、完全無垢のその理想社会で起こるはずのない殺人事件が幾多も発生する事態に。

捜査上で頼りになるのは、一切の「記録がない女」(ANON=匿名)の存在だった。ハッキングして、記憶の切り抜き、つなぎ合わせで真相は闇の中へと次々と葬り去られる事件。

近未来の社会システムの根幹を揺るがす殺人ハッカーを見つけ出すことができるか。