機動戦士ガンダム 水星の魔女 シーズン1(2022年)

宇宙創世記 A.S.122–人類が宇宙に居住する時代が当たり前となった時代。数多の企業が宇宙でのビジネス進出を果たし、宇宙圏での巨大な経済圏を構築する時代となっていた。

中でも宇宙ビジネス圏にて絶大な力を持つモビルスーツ産業最大手「ベネリットグループ」は、次世代人材育成の一環として「アスティカシア高等専門学園」を運営していた。

このハイスペックな少年少女が集まる学園に、ある日、辺境の地・水星から一人の少女が編入してきた。

その名は、スレッタ・マーキュリー。無垢なる胸に鮮紅の光を灯し、少女は一歩ずつ、新たな世界を歩んでいく。

【感想】

「水星の魔女」というタイトルは、いままでのガンダムシリーズでは異例と言える部類だろう。

特に固有名詞を使わない日本語の単語の助詞だけでメインタイトルとするのは、初めての試みだ。

また、少女が主人公というのも、シリーズ初の試みだ。

これは、新たなガンダムシリーズとして、ジェンダー問題で新たな潮流が生まれている現代に向き合った作品となるものと思われる。

平和な時代が長く続くと人は、何を信念として生きて行くべきか、見失うことが多々ある。

そんな矛盾した混沌とした雑念が渦巻く世界の中で、戦うために生み出されてきたMSモビルスーツもまた、目的を見失いつつある。ガンダム部類の開発製造を禁止としている時代設定からしても、MSのハイスペック機種の凍結は、時代の潮流をよく物語っていると言えよう。

機動戦士ガンダム 水星の魔女【公式サイト】